*第2回ICUメサイア演奏会 [#h0c6b547]

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2003年6月22日(日) 16:00開演

会 場  武蔵野市民文化会館 大ホール


指 揮  長谷川 朝雄



ソプラノ   高橋 薫子~
アルト    田辺いづみ~
テノール   五郎部俊朗~
バリトン   折田 真樹~

合 唱     ICUメサイア合唱団~
管弦楽    ICUメサイア管弦楽団~
チェンバロ  岩淵恵美子~
ポジティーフ・オルガン 今井奈緒子~
 



主催  国際基督教大学同窓会 及び ICUメサイア実行委員会~
Organized by ICU Alumni Association & ICU Messiah Executive Committee~
後援  国際基督教大学~
Supported by International Christian University~


***第2回ICUメサイア演奏会プログラムより [#c2253794]

<半世紀にわたる「メサイア」とICUの歴史>
<半世紀にわたる「メサイア」とICUの歴史>     金沢 正剛  ICU大学院教授、ICU宗教音楽センター所長、日本音楽学会会長、日本オルガン研究会会長

 ヘンデルの「メサイア」はICUにとって極めて記念すべき作品です。
すなわち第1期生が入学した1953年のクリスマスに、「メサイア」
最大の聴きどころである「ハレルヤ・コーラス」を歌おうということになり、
音楽史を担当しておられたチャールズ・バークハート先生のピアノの伴奏で
歌ったのが最初です。その演奏の録音が有線放送を通じて世界中に流された
ということも記録に残すべき出来事でした。以後クリスマスには「ハレルヤ」
というのが慣習となり、クリスマスの燭火礼拝で毎年歌われるようになりました。~
 1980年になって、ICU宗教音楽センター恒例のクリスマス音楽会に
ICUグリー・クラブが出演することになった時、「メサイア」の第1部と
「ハレルヤ」を歌おうということになりました。このときの指揮は当時若者に
人気が高かった小泉ひろしさんでしたが、アルト独唱はICU第4期生の
近藤恭子さんでした。そして2001年4月1日、ついにICUの創学50周年を
記念して、ICU祝祭合唱団と管弦楽団による「メサイア」全曲演奏が実現しました。
指揮者は今回と同じく第1期生の長谷川朝雄さん、アルトは近藤さんでした。
その時の成功を踏まえて再度この名曲の演奏を行うことになったのですが、
前回同様指揮者ばかりでなく、独唱者4人のうち2人までがICUの卒業生
という演奏です。ICUの音楽生活の豊かさを、今更ながら実感する今日この頃です。       (金沢 正剛  ICU大学院教授、ICU宗教音楽センター所長、日本音楽学会会長、
日本オルガン研究会会長)
                      
という演奏です。ICUの音楽生活の豊かさを、今更ながら実感する今日この頃です。                             


<特別な「物語」に参加できる喜び>
<特別な「物語」に参加できる喜び>     齋藤 顕一  国際基督教大学同窓会会長

 ヘンデルと言えば「メサイア」というぐらい有名であり、この音楽を聴いたこと
がない人はおそらくいないだろう。私もCDを持っているし、事務所で仕事をして
いる時はバッハと同じく、よく聴くほうの曲である。でも、私は今まで生の演奏会
でこの曲を聴いたことは一度もないのだ。正確に言えば、コンサートにはあまり出
かけたことがない。そのため、今回の「メサイア」に聴衆の1人として参加できる
ことを非常に楽しみにしている。それも、国際基督教大学同窓会が主催し、1期生
から50期生までの80名近くからなる同窓生が「メサイア―救世主(油注がれし者)」
の物語を、音楽やヘンデルを愛する他の仲間たちと一体となって聴衆に語りかける
のであるから、その意味は非常に大きい。主役は演奏し、語りかける人たちだけで
はない、聴衆も主役であり、自分たちなりの「救世主」のイメージを心に描き、
「ハレルーヤ」の言葉とともに「メサイア」に参加するのであろう。
同窓会は「同窓生にとって、在学生にとって、そして大学や大学にかかわる人々に
とって魅力を提供する」ことを目指して活動している。この「メサイア」演奏会は、
魅力の提供に、素晴らしい貢献をしてくれているのだ。この演奏会を可能とならし
めた多くの方々の努力と情熱に感謝とお礼を申し上げるとともに、この特別な「物語」
に参加できることを皆さんとともに喜びたい。
       (齋藤 顕一  国際基督教大学同窓会会長)
       


<皆様と過ごしたい「星の時間」>
<皆様と過ごしたい「星の時間」>     小川 洋司  ICUメサイア実行委員会委員長


 オーストリアの文学者シュテファン・ツヴァイクは「人類の星の時間」という著書で、
ゲーテ、ナポレオン、ドストエフスキーなどと並べて、ヘンデルのオラトリオ「メサイア」
の誕生を世界史上の12の「星の時間」の一つに数えている。「星の時間」とはまさに
「その時歴史が動いた」とでも言うべき歴史上の瞬間のことで、ツヴァイクによれば、
神が一人の天才にあたかも霊感を与えたかのように、人類の星の時間というべきひと
ときを創りだすことがある、ということらしい。
確かに、オペラ作曲家として、ロンドンでの興行の行き詰まりで、当時56歳の
ヘンデルは苦境に陥っていた。オペラからオラトリオへの転換を図っていた矢先、
友人ジェネンズの勧めによって「メサイア」の作曲に取り掛かった彼は驚くべき
集中力を発揮し、1741年8月から9月にかけて僅か24日間でこの大曲を完成させる。
それは74年のヘンデルの生涯の中でも最も凝縮された、高密度の時間だったことだろう。
私たちが一度ならず二度も、いやこれからも繰り返しメサイアを演奏しようというのには、
少なからずこの「星の時間」の影響がある。単純に言えば皆メサイアにハマッているのである。
演奏していると、神がヘンデルに与え給うた霊感が時空を超えて私たちにも乗り移って
くるような気さえするのだ。そんな「星の時間」を今宵、聴衆の皆様とご一緒に過ごす
ことのできる至福を願ってやみません。
       (小川洋司  ICUメサイア実行委員会委員長)

       
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